ハンダゴテのいろいろ – 種類と選び方 2016

僕は趣味柄で電子工作をすることが多い。ArduinoやRaspberryPiなどマイコンや小型PCのプラットフォームが充実してきていることもあり、簡単なプロトタイプの試作には、はんだ付けは必ずしも必要ではない環境が整ってきた。

でも、キットとして販売されるのをダラダラ待っているわけにもいかないことも多く、従来通り部品を一つ一つはんだ付けしなければならない状況もある。抵抗やコンデンサはもちろんだが、最近ではSMD部品を手はんだで実装するなんてことも珍しくなくなっている。

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もうはんだ付けできることが特殊能力である時代は終わった。今ではその技術を使って何が作れるかを問われる時代なのだ。

そんな中、愛着という観点だけで中学の頃に買ってもらったハンダゴテをつい最近まで騙し騙し使い続けてきたのだが、温度調整機能がないことを不便に感じていたので電子工作用の道具を新調することにした。これはホームセンターで売られているオーソドックスなタイプでコンセントに挿せば使えるというもの。たぶん2000円位のものだと思う。

1.ハンダゴテの種類

ハンダゴテを選ぶにあたり、まず最初に悩んだのはコテ先を温める方式だ。現在主流のハンダゴテには以下のような種類がある。

①.ニクロムヒータータイプ
②.セラミックヒータータイプ
③.ガス充填タイプ
④.ステーションタイプ(IHタイプ)

上から順に安価、手軽に使えるものになっている。
主な違いは熱源で、ニクロムヒータータイプは電熱線を通して加熱するものだ。安価な反面、温度調整が効かない(というか応答性が悪い)、加熱に時間がかかるなどの問題がある。

それに対してニクロム線の代わりにセラミックヒーターを使ったタイプがある。これは価格的に少し高いのだが応答性という意味ではニクロムヒーターに比べると良いというものになる。最後のステーションタイプは電源ユニットが別体になっている少し大掛かりなタイプなのだが、温度上昇が極めて速く(応答性が良い)、プロなら一度は使ってみたい一品だ。

①と②に関しては基本的に回路が全て本体内に収まっているため、棒状の本体から出ているのは100Vのコードだけとシンプルな形状である反面、本体の中に全てを収めなければならない特性上、若干太くて握りづらいという欠点がある。③のガスカートリッジタイプも中にチャッカマンのような構造が収められているため、①、②以上に太い。それに対し、④のステーションタイプは電源回路が外に出ているため、本体は細く軽いため、握りやすさに歩がある。

性能で考えれば圧倒的にステーションタイプだが、持ち運びが大変なことを考えると悩ましいところ。ニクロムヒータータイプとセラミックヒータータイプはそこまで価格差はないので、持ち運びを重視する人はぜひセラミックヒータータイプ使ってみてほしい。

ここではプロではない?人でも手が届く、高性能なセラミックヒータータイプのハンダゴテを紹介したいと思う。

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2.セラミックヒータータイプのおすすめ

1つめはHAKKOのFX-601だ。

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最高温度540℃で、240℃から540℃の間で温度を無段階調節することができる。小手先の蓄熱量が大きいのは重要で、加熱する対象の体積が大きい場合はいくら小手先で温めても対象から熱が逃げてしまいなかなかはんだ付けできないということになりかねない。はんだ付けが下手な原因の一つに加熱不足が上げられるくらいなので、蓄熱量が大きい半田ごてを選ぶのも重要な要素だ。

2つめは中国製なのだが、スリムタイプのTS100というモデル。僕自信も最近知って購入したが非常に使いやすい。上記のHAKKOと大きく違うのは電源が直流だということ。

HAKKOを始め、通常のハンダゴテは本体からコンセントのプラグが直接出ていて交流動作するのだが、このTS100は本体は直流で動作する。本体のお尻にDCジャックが付いており、自分で外付けのACアダプタを接続して使用する。HAKKOは47Wに対し、TS100は最大65W。電源は12V〜24VのACアダプタを使用するため、ACアダプタの性能に応じて加熱時間が変わる。

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本体には有機ELが搭載されており、こて先温度がデジタル表示されるまた、PCにUSB接続し、設定ファイルを書き換えることで温度調整が可能とハイテクな感じ。

個人的には単3電池程度の太さがちょうど持ちやすく軽いため、ハンドリングは非常に良い。

※このハンダゴテとACアダプタをセットにしたものを複数台購入したのでヤフオクに出品しています。よろしければどうぞ。

3.ガスカートリッジタイプのおすすめ

セラミックヒータータイプのものとは別の魅力があるのがガスカートリッジタイプだ。一番の利点はポータブル性だ。電源がなくても使えるというところが大きい。ガスライターのように本体の底面からガスをチャージして使う。

加熱までの時間は1〜2分ほど。火力で調整する形のため、先端の温度は自分で検討をつけるしかない。また、電気式のハンダゴテと違い触媒反応で加熱するので、ブロアーというトーチ機能が選べるのもメリット。ちょっとものを炙りたいなんてことにも使える。

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4.コテ先の種類

コテ先というのはその名の通りハンダゴテの先端のこと。安いハンダゴテは基本的に先端が鉛筆のように尖ったものが標準搭載されているのが一般的だ。しかし、実はコテ先の形状にはいろいろあり、モデルにもよるが用途に応じて交換することが可能だ。

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鉛筆のように尖ったB型やI型が暖めたいところのみに当てることが出来て一番便利そうに見えるが、実際に使ってみるとハンダを溶かす対象に点でしか接触しないため、熱が伝わりにくい。熱が伝わりにくいということはハンダあ溶ける温度になるまで時間がかかるという事にもなり、作業性が落ちることもある。

他にも円錐を斜めにカットした形状のBC/C型、マイナスドライバーのような線形状のD型などがあるが、これらは当て方によって角を当てて点にしたり、真横から当てて線や面にもできるので、その場の使い方次第では効率よくハンダ付けすることができるようになる。ハンダゴテを購入する際はこの辺りの選択肢まで念頭に入れて選んで欲しい。

5.ハンダゴテ台

その名の通りハンダゴテを置くための台だ。実際にはコテ先の温度が上がるので、机の上に直に置くことが出来ない。何らかの耐熱の板などで代用することもできるが、ハンダゴテの形状上、後ろからコードが出ているため重心が安定せず自由に置くのが難しい。どんな形でもいいのでハンダゴテ台を買ってみて欲しい。

ハンダゴテ台にも様々なタイプがある。ただの鉛筆立てのように立てる機能があるだけのものやコテ先を掃除するための機能が付いているものだ。基本的には重量があるものを選んだほうがいい。先端を掃除する機能があるタイプはスポンジに水を染み込ませたもので拭く以下の様なタイプや、

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スチールウール状の金属にコテ先を差し込むことで綺麗にするものだ。スポンジで拭くのもいいのだが、水に接触させるため掃除するたびにコテ先の温度が下がるのと温度変化が大きくコテ先が痛むのが早くなるという欠点がある。

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その他にも、作業性を重視したハンダゴテスタンドというものがある。クリップやルーペが付いていることで、基板へのハンダ付けが非常に楽になる。基板上には第状様々な部品を取り付けることになるため、平らな机においた場合に安定しない。そんな時に、スタンドのクリップで任意の角度に基板を固定することでハンダ付け効率があがる。

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6.まとめ

以上、ハンダゴテのおすすめを書いてみた。メーカーのページなどにも色々書いてあり参考にはなるのだが、結局高価なものをすべて揃えるのがベストという結論になりやすい。個人的にはセラミックヒータタイプが一本あればなんとかなる気もしていたが、結局現在ではセラミックヒータタイプに加えコテライザーも一本常備している。

例えば机の周りにコンセントが一箇所しかない。しかも左側なんて時は、コードの取り回しを考えると右手では非常に使いにくいことになる。数カ所のハンダ付けであればコテライザーを使ってコードレスにハンダ付け出来たほうが便利な局面も多いからだ。

ハンダゴテ台も重要。人生でも机に放置したハンダゴテを握ってやけどしたことが数度あるが、コンセントを抜き忘れたりコードを足に引っ掛けて落としたりしたのが原因だ。こんな時にちゃんとハンダゴテ台に設置していればこんなことにはなっていなかったはず。

人生でそう何度も買うことのないハンダゴテなので、どうせ買うなら自分が気に入った一生モノのハンダゴテを買って欲しい。

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