最近のマイトレンドが偏向している気がする。これが一般的に言う”おっさんに近づいている”ということなのか。
今までは最新技術系には何でも興味があって手を出していたのだが、最近はなんだか現実的、実用的な範囲しか見なくなっている。というかネットの情報だけである程度のフィルタリングができるようになってきたというプラスの見方もできるが、どうもそれだけではないっぽい。
今年に入ってから自分の時間を費やしていることを振り返って、下半期の行動に反映してみよう。ふとそう思った。
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クラウドファンディングにも結構手を出したが、勝率としては7割ほど。ファンディングは夢を買うものだと思っているので、実際に達成できないことがあってもしょうがないとは思う。だけど、実際に動き始めてみると、なんでこんな当たり前なことに躓いているんだ的なファウンダーも多いことも確か。失敗の原因がファンディングに期待している夢部分ではなく、現実的な物づくりの基本だった時の失望感はデカい。まぁ確かに当初の計画の50倍近い予算が目の前にポンと積まれたときのプレッシャーはすごいもんだと思うけど。
今のところ一番良かったと思ったのはLaMetric Timeかな?毎日見るものだし、自分でやりたいように使えるというのが自作erにとっては最高の商品だから。
話を戻す。
ここ2,3年は自分自身の成長を促すとともに、もういい歳なので自分だけのために投資できる最後の時間だと思ってそれなりにいろんなことをやってみている。3Dプリンタを触り始めたのが2013年くらいからで、PRN3Dで本格的に運用し始めたのは翌年の2014年。これはあくまでも自分の趣味の工作の範囲で使うための道具に過ぎず、壊れたものの修理や3Dプリンタそのものの修理に使うことがメインだった。
それから、ふと自分が欲しいものをそれっぽく作ることができるのかに挑戦してみたくなったので、RaspberryPi用のケースを作ることを思い立ち、2015年頭くらいにそれっぽいものができたのでブログに書くことにした。そうしたら、数名の方から反応があり”有償でいいから分けてほしい”と連絡をもらうように。
それから1年半。かなりの人数の方にご協力を頂いてキットとして頒布させていただいています。これは本当にありがたいことですし、いろんなご意見や反応を頂き、とても励みになっています。正直、クオリティとしては自分でも不足を感じる部分は多いのですが、工数やコストを考えると今のあたりが限界かなと。
3Dプリンタもかなりのじゃじゃ馬だし、ネットのいろんなサイトの写真で見る以上に実際の出力品質は低い。細かい工夫で見た目を向上させる努力をした結果が今の頒布物なのでそのあたりはご理解ください。もしかしたらそのうち高品質にポンポン量産できるようなプリンターが出てくるかもしれないし。その時はお付き合いいただいた皆さんにはタダで配りたいと思います(笑)
もし、それなりの数を見込めるのであれば金型製作などに踏み込んでもよかったのですが、正直需要がニッチすぎるのと、オーディオ系の方にとっては高級感が重要なファクターになってしまい、コスト重視の電子工作系の方々と、高級感重視のオーディオ目的の方々双方を満足させることができなさそうというのが踏み切れなかった理由です。
中国産のケースは数百円と安く、細かいところにこだわりがなければそれで十分という個人的な思いもあったので。
今の時代、個人の思い付きを商売につなげるというのはそう簡単なことではないというのもわかってはいるけど、本業とは別に、こういう楽しいことをやっていける仲間作りも重要かなと思っています。
で、最近やっとRasPiオーディオキットのほうも落ち着いてきたので、新しい企画をと思って始めたのがレーザー加工。正直、オーディオ系の人には全くウケないので今までの代わりになるものではないのだが、自分の中では簡単に早くケースを作るという観点ではいい道具だと判断した。3Dプリンタだと数時間かかるような体積のケースを作ろうと思ってもレーザー加工の立方体なら数分でできるので。
正直煙と匂いが出るので住宅密集地域でやるのは気が引けるレベルだが、たまの焼肉パーティーだと思いながらそれなりに気を使って短時間で作業すればできないこともない感じ。個人的には焦げ感や組み立てた感は自作でしか味わえないメリットだと思っているので全くもってダメな印象はないのだが、どうやらこの加工法には高級感というものが全く感じられないらしく、オーディオ系の人には全く興味を持ってもらえないのがちょっと悲しいところ。
という感じで、最近のマイブームは”ケース作り”というよくわからない趣味になりつつある。一般的な”ものづくり”という観点では、回路、基板設計やケース、組み込みなど全体を舐める方向に行くはずだし、自分としてもそうしたいのだが、何が問題かというとそこまでやらないと実機がないという世の中ではなくなってきていることが原因だと思う。自分で0から作らなくても、そのあたりに転がっているものを組み合わせるだけでそれっぽいものができてしまうくらいなんでも買える時代なのだ。そういう観点でいろいろ探していると、ハードは買い物、ソフトは改造になり、結局は最終的なケーシングだけを自分でやりたいようにやればいいという感じになる。もちろん高密度に集積させたければ自前で設計というのもありだが、それなりにコストもかかるので需要が見込めるか、価値を見いだせないと手を出しにくい。
こんな経緯で、じゃあ逆に自分がケースが欲しい、ケースに入っていてほしいと思うものは何だ?という物を探してはケースに入れてみるという謎の活動をここ数カ月続けている。自分が欲しいと思ったデバイス、使っているデバイスが剝き出しからケースに入った瞬間にどうなるのかというのを片っ端から試しているだけなので、単なる自己満足であって商売ではない。でも、自分がそう思うということは多少なりとも潜在的にニーズはあると思うので、自分のために設計したついでに数個余分に作ってヤフオクに置いてみるというレベルで活動している。
こんなことをやっていても結局はサラリーマンの趣味でしかないのだが、RaspberryPiのキット然りで、自分だけの手で作り上げたもの(組み立てただけともいうが)を、顔も見たことがない人が使ってくれているというものづくりの原点を人生で初めて味わっている感じだ。いくら会社で仕事をしようが商品化されようがそれは自分だけの力ではなく、あくまでも歯車としての活動。それがインターネットを使うだけで自分だけのものに出来るチャンスがあるということに気付けたことは大きい。たぶんラーメン屋さんも美容室もこういう達成感や充実感を味わいながら営業しているんだなと思う。
最近はオーディオから簡易オシロスコープ関係がマイブームなようなのでこのあたりをちょっと攻めてみるかな。
個人的にも新しいことに飢えている感があるので、もし作りたいケースがある、こういうことを一緒にやってみたいことがあるという方はご連絡ください。一緒に物づくりを楽しめたらいいなと思います。IoT系のコードが書ける人や基板設計が出来る人歓迎、アイデアだけでももちろんOKです。
toonaokiあっとgmail.com
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