地図が読めなくてもネットができれば海外旅行は楽しい

今、いちばん海外旅行率が高いと思われるシニア世代の人たちに、海外でネットが使えることの重大性について分かってほしい。

現地ガイドの都合で免税店に連れまわされるだけが海外旅行の楽しみではないことを。

そんな思いの丈をエンジニアの立場でここに綴ってみるので一度騙されたと思って実行してみてほしい。世界が変わるはず。

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1.海外旅行は危ないのが当然

海外旅行とは知らない知識を獲得することの連続である。国内であれば今までの生きてきた人生の経験値で何とかなるが、海外に至っては自分の常識が通用しないことも多く、現地人はそういう不慣れな部分を突いてぼったくってきたり盗まれたりする。

そんな日本人の常識と現地人の考えを穴埋めする立場にいるのが現地ガイドであり、何かあった時に対処してくれる神様ような存在でもあるが、よくよく考えてみれば旅行を快適にしてくれている反面、海外という土地での新しい体験を吸収してしまう邪魔な存在でもある。

日本人的な発想で、ガイドブックに載っている遺跡や観光名所だけを効率的に回るという観点ではツアーに勝るものはないと思う。だけど、海外旅行という観点で見れば、現地の人がどんな暮らしをしているのか、何を食べているのかなどに触れることなく、超有名店で写真で見て決めてきたものを当たり前のように食べて帰るというとてもつまらないものになってしまっていることも確か。

ガイドが「この国ではこうなんですよ」と説明してくれることは多いが、本来ならそれを身を持って体験できることが理想だ。

外国人にも日本人の行動はそう見えるようなので、国民性といえば国民性なのだと思うが、本当ならできるはずだった体験を削るためにガイドに料金を払うという矛盾は僕にはどうも受け入れがたい。

当然、ガイドに効率よく案内してもらったほうが得な場合もあるのでケースバイケースではあるが、ぜひ、訪れる国が安全な国であれば一度フリープランでスケジュールを組んでみてほしい。

まぁ安全な国とはいえ、外国人旅行客、特に日本人旅行客は我慢する人が多いのでターゲットにされやすい。スリや盗難には十分気を付けて。僕個人も実際にとられたことはないが、振り向いたらチャックが開いていたなんてことも何度か経験している。これも土地柄に応じてやり方に傾向があるようなので、事前にネットで事例を見ておくと安心できる。

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2.海外旅行にフリーで行くのには勇気がいる

たとえば海外旅行にツアーで行ったとする。ツアーであればポッキリで飛行機、ホテル等の契約がついてきて、総額をポンと払えば予約が完了する。これがフリープランの場合はどうか。フリープランがあるツアーならツアーと全く手続きは一緒なので抵抗はないはず。フリーの部分にアクティビティを押し込むことも日本語で自由にできる。

じゃあ完全なフリープランで行くとなった場合にどうなるのか。飛行機、ホテルなどのブッキングはすべて自分たちで行わなければならない。日本語の旅行アプリで完結することもあれば、現地のホームページで予約することもあるし、現地の人と直接メールでやり取りするようなこともある。

これは確かにハードルが上がっているような気もする。でも実際にやることは日本国内で旅行先の旅館を予約する行為と大差ない。今はインターネットの時代。家にいながらにして地図を眺め、数千、数万という選択肢の中から絞り込むという作業も旅行の一部だ。面倒だと思うのであればエクスペディアのような予約サイトを使うだけでも簡単に予約できる。日本語で日程から飛行機とホテルを選ぶだけなのでとても簡単だ。

国内で地方のコンサートに行くための新幹線とホテルの予約だと思えはどうってことない。コンサートの時間を調べてそれに間に合うように新幹線の予約と近場のホテルを予約する。これを海外でやるだけなのだから。当然行ったことのないところに行くので時間には余裕を持つ。それだけは忘れずに。

3.海外旅行はどうすればいいか分からないことがあるのが当然

たぶんハードルが高いと感じるのは現地に着いてから分からない、トラブルが起きたときにどうすればいいかという状況に陥ったときだ。これは誰にでも起こりうるし、たとえばツアーで旅行中に自分だけ逸れてしまったときも同じこと。

もしそんな状況に陥ったときに自分が冷静な判断ができるかどうかがカギだ。逆に言えば冷静な判断ができる自信があるのなら冒険してみるべきだ。外国とはいえ、現地の人も人間だ。悪い人以上にたくさん良い人もいる。もしそんなときは遠慮せず頼れそうな人に頼ったほうがいい。言葉の壁を超えた外国人との交流も海外旅行の醍醐味だ。一番危ないのは自分から近づいていく人ではなく向こうから近づいてくる人である。

4.じゃあどうすればいいのか

そんなとき、例えば現地でインターネットが使えたらどうなのか?自分でちょっと考えれば分かることが冷静に判断できないときに今は簡単に情報を得る手段がある。こんな素晴らしものはない。もちろんすべての問題が解決できる訳ではないし、ネットを見たからってどうしようもないこともある。でも、うまくいけば現地のホテルまでのルートを調べることもできるし、日本に電話で助けを求めることもできる。僕個人の意見だが、2010年を境に海外旅行を取り巻く環境が大きく変わったのはこのスマートフォンをはじめとしたモバイル端末によるネット環境の普及だ。旅行者が急激に増えている原因の1つだと思っている。少なくとも若者にとっては安心感がだいぶ違う。

5.でもちょっとまって。。

こんな話をすると、ITに疎い人は大体最初に「空港とか駅のフリーWifiを使えば何とかなるし、ホテルもWifiが使えるからそれでいい」と答える。実際どうならか分からないけど、とりあえずお金がかからない範囲でやってみるというニュアンスだ。

今回エンジニアとして一番言いたかったのがこれ。みんな海外のインターネットを信頼しすぎだ。おばあちゃんのやっているボロい売店でペットボトルの水を買うためにクレジットカードを出すよりも暇だからとホテルでネットサーフィンするほうがよっぽど危ない。

日本はインターネット普及率90%を越える超先進国だ。これが当たり前だと思うと大きな間違いである。日本では身分が証明されない人はインターネットが契約できないようにちゃんと統制されており、何かあった場合は接続元がたどれるような仕組みになっているのが当たり前だ。そういう点では訪日者に不便を強いているわけだが、安全には替えられない。

海外ではSIMカードを誰でも普通に買える国が多い。旅行をする立場ではこれは非常に便利なことなのだが、逆に言えばそうして手に入れたネットワークを使って犯罪を行っても足が付かないということだ。

ホテルのWifiにはパスワードはあるが、一度設定したら数ヶ月、ヘタすれば一度も変更することがないことも多いので、一度泊まったことがあればそのパスワードは誰でも知っているということになる。フリーWifiも然り。単にそのWifiを使っているときの通信内容を傍受して情報収集をするために設置されたものということも十分あり得る。海外でただで使えるものはマズ怪しいと思ったほうがいい。

海外のカフェ・ホテル・空港のフリーWIFIは危ない!安全な4つの使い方とは?海外旅行FP

ここでいう”危険”というのは、日本国内でのフィッシングサイトのように、自分が脆弱なサイトにアクセスするという場合はもちろん、端末からインターネットに出ていくまでの間に情報を盗み取られるという部分を指している。国内では基本的に自らが契約した回線や機器を使用するため何ら問題ないが、フリーWifiというものは日本国内で使うことにもそれなりにリスクがあるものだと思ってほしい。

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6.じゃあどうすれば・・・・・

最近は誰でも簡単に暗号化通信ができるように、またネットバンキングなど海外からだとアクセスできないサイトにアクセスできる用にVPN(通信の暗号化)を張ってくれる通信機器も販売され始めた。こういう機器を現地で使うことでそれなりに安全が確保されるので一度検討してみるのはいいかもしれない。VPNを使うことで、端末からサーバーまでの間が暗号化されるので、基本的にはWifiで情報を盗もうとしても中身が見れないということになる。

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最近では家庭用ルーターにVPN接続機能がついているものも多いので、VPNとDDNS、AndroidやiPhoneのアプリを組み合わせることで暗号化通信をするという方法もある。どうしてもタダで済ませたいという点で興味があれば調べてほしい。

下記リンクのようにネットサービスとして、VPNサーバーを貸してくれる業者も存在する。

7.そこまでしなくても、もっと便利で簡単な解決方法がある

無料のインフラを使って安全にする方法も当然あるのだが、無料であるが故にいつどこで使えるかわからないという不安が残るのも確か。そこでお勧めしたいのが、現地SIMカードの利用だ。要は、現地で現地の通信事業者と契約し、自分専用の回線として使用する方法だ。これならセキュリティの心配も少ないし、いつでもどこでも使える。日本とLINEもできるしFacebookの更新も当然できる(国によるが)。写真をネットワーク経由でバックアップを取ることもできるので、帰国直前に海でカメラを落として旅行の思い出がパーなんてことにもならない。こんな便利な道具はないだろう。

8.具体的な選択肢は

海外でモバイルインターネットをするための方法にはいくつかあり、一長一短だ。

A. 国内大手キャリアの海外ローミングサービスを利用する

B. 国内業者の提供する海外専用Wifiルーターを持っていく

C. 現地でSIMカードを購入し、手持ちのSIMフリースマホ(もしくはモバイルルーター)に刺して使う

これらの方法の中からどれかを選ぶことになる。コスト的にはA>B>C、難易度的にはC>B>Aといったところか。

A.キャリア契約(Docomo,Au,Softbank)しているスマホに関しては海外接続のオプションにチェックさえしていればそのまま使える。電話は掛けたり受けた時点で課金されるため、電話を使わなければ取られない。ネットに関してはデータローミングをONにしているとスマホが勝手に通信を始めるため、現地に着く前に機内モードにしておくことが重要。

参考までにリンクを張っておくが、現時点では各社横並びの2,980円/日。分かってほしいのは他の手段と比較すると決して安くはないということ。

docomo(海外パケ・ホーダイ) 2,980円/日(データ量別枠)

au(海外ダブル定額) 2,980円/日(データ量別枠) au(世界データ定額) 980円/24時間(国内契約データ量消費)

Softbank(海外パケットし放題) 2,980円/日(データ量別枠)

B.長期の場合は比較的安価に抑えられて安心できる方法かもしれない。よくあるモバイルルーターの海外版だ。あらかじめ現地のSIMカードが挿してあるルーターを郵送もしくは空港で受け取り、現地ではそのルーターに対して無線LAN接続して使う。最近は貸出、返却ともに郵送で完結する方法もあり、当日空港での受け取りだと不安という人には安心だ。

業者や渡航先にもよるが、一日換算でだいたい500円~1500円くらい。これを借りるだけで海外旅行中のインターネット利用がキャリアの半額以下で済んでしまう。

ちなみに国内向けサービスもある。僻地に行くときに自分の使っているキャリアの電波では不安なんてときの保険にはなる。

Wifiルータを使う場合のメリットはほかにもある。「スマホでネットを使うためにわざわざルーターを借りるなんて面倒くさい」なんて思うだろうが、Wifiルーターを使ったときだけに生まれるメリットがある。複数人でのシェアリングだ。キャリアの海外定額オプションはどうしても1台につき1日分の費用が発生するため、何人かで旅行に行くと人数分の定額費用が発生してしまう。じゃあテザリングを使えばと思うかもしれないが、テザリングはバッテリー消費が激しく、とてもではないが1日持たない。そういう観点でいうとバッテリーを内蔵して単独動作可能なモバイルルーターは非常に有利だ。しかも1台契約して持っていけばみんなで使うことができる。Wifiで使えるようになるので、例えば家族の中にスマホを使っていない人がいても、家の中に転がっているタブレットを持っていけば、海外旅行中の情報端末として活用することもできるだろう。

C.個人的に押しなのは現地SIMの調達。これだ。

昨今では、日本国内でもSIMフリー端末が売られるようになり、最近の端末の一部では、購入後、半年程度でSIMロックを解除できるようになっている。このSIMフリースマホを海外に持っていき、渡航先で現地のSIMカードに刺し変えることによって現地契約の携帯電話と同等の機能になる。これは非常に便利だ。渡航先にもよるが、トラベラー向けのSIMカードというものが販売されており、キャリアによるが4日間、7日間、2週間、1か月などある程度の期間だけ使い放題、もしくは一定容量まで使えるというSIMを空港、また駅のキオスクや露店で購入することができる。

確実に手に入れたければ空港の中、外に出ればさらに半額程度で購入することができる。渡航前にSIMカードの通信会社とロゴを調べていったほうがいい。窓口にスマホを差し出せばあとは勝手にやってくれる。

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アジアでは通信量も桁違いに安く、1週間なら1000円程度で使い放題という感じ。ネットができるのでLINE等が使えるのはもちろん、SIMカードによっては電話番号付のものもあるので、現地価格で仲間と連絡を取り合うこともできる。

チャージ残高付きのSIMカードや定額制SIMなどいろんな仕様があるようだが、購入時に現地の人の都合で押し付けられる場合が多いので自分で望んだものを選択するというのはなかなか難しいかもしれない。まぁ、安く使えれば何でもいいのだが。

この時、日本で使っていたSIMカードは変えるときに使うのでなくさないように保管しておくこと。

SIMフリースマホなんて持ってねーよという人にはこれ、鉄板だ。SIMフリーのモバイルルーターなのだが、省電力性がいいので一日使えるのと、SIMカードを2枚挿せるので使い分けが可能。Bluetoothによる通信で電源操作がいらないなどいろんな面倒を解消してくれる機能がついている。値段もこなれてきたのでそろそろ購入してもいいと思う。

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9.ネットを活用しよう!!

ここまで来たら大したもの。あとは普段通り分からないことや知りたいことをネットで調べるだけだ。

グーグルマップ(googlemap)で一番近いバス停の時刻を調べるもよし、

知る人ぞ知る指さし会話帳(最近はアプリ版があるので事前購入しておくと吉)で未知のメニューに挑戦してみるもよし、

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google翻訳でお土産を値切ってみるのもありだろう。(google翻訳は事前にオフライン辞書をダウンロードしておくと安心)

国によるが、UBERのようなタクシー配車アプリを入れておけば自分の位置を伝えられなくても迎えに来てくれる。

写真をスマホで撮ればその場でSNSに書き込むことも可能だ。

ほかにも通貨換算や天気、現地時間などいつも当たり前に使っている機能がネットにつながらないだけで使えないことに気付くはず。普段通りに使えるということは正義だ。

10.まとめ

長々と説明するのに時間を使ってしまったが、要は海外旅行中はうまくネットを使いこなしてくださいということ。

たとえばタクシーに乗った時、運転手が現地語しか話せないのにあいまいな状況のまま走り出してしまった。そんなときにgooglemapを見ることができれば、少なくとも目的地に近づいているのか遠ざかっているのかくらいは判断できる。たったそれだけ?と思うかもしれないが、その場の冷静さは分からないときの比じゃない。JRに乗って国内のどこかに行くのと同じような冷静さで景色を楽しむことができるのだ。

もちろん、スマホを過信することによってリスクも増大するので絶対無理をしてはダメ。旅を楽しむためのツールとしてぜひ活用してほしい。

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