電子工作をする人間ならだれもが欲しくなるものがある。まず最初にテスター、安定化電源、その次あたりに来るのがオシロスコープだ。
テスターや安定化電源は数千円で買えるものもあるが、オシロスコープだけはそうはいかない。最近はUSB接続のパソコンで使う前提のオシロもあるが、やはりスタンドアローンで動くオシロを買うのが夢である。
そこで皆がまず通るのは秋月電子のオシロキットだ。実用性は別として5000円という低価格で電子工作の楽しみとオシロスコープの入手という2つの満足感を同時与えてくれる、初心者にとっては夢のようなキットである。
今回は、このような流れで秋月のオシロキットを購入した、もしくは購入する予定の人がそれなりにいることを信じてモチベーションを上げていきたい。
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サインスマート デジタル オシロスコープ DIYキット DSO138 2.4インチ液晶 1Msps 電子自作 プローブ付き サインスマート(SainSmart) |
今回の生贄はLCDオシロスコープキット(白抜きLCDタイプ・SMD実装済) [06204KPL] 。
見た目はこんな感じのやつ。
結構昔からあって、5000円程度で作れるオシロスコープだ。お世辞にも高機能とは言えないが、簡単な動作確認は使える程度の性能は有している。とにかく安いのがメリットのキットだ。
このオシロキットを作っているJYE tech Ltd.は意外とそそる商品を作っている。
最近知って欲しいと思ったのがこのファンクションジェネレータ
ファンクションジェネレータキット<miniDDSkit> [FG085(KIT)]
僕なんかはサーボモータ程度にしか使わないので性能は低くてもいい。安く買えることはいいことだ。これなんかはデザインもいいのでそのまま使うことにも全く抵抗はない。
ただ、これらの商品はやはりキットというだけあってケースに収納されているものではない。基板とスペーサでパネルは作ってあるものの、側面は回路がむき出しでショートが怖い。一番の欠点は、斜めに立てかけることができないことだ。本体を水平、もしくは垂直に置くしか方法がなく、安物LCDの表示が見えづらくてしょうがない。
今回はこのような問題を解決すべく、ショートが防げて立てかけることができるケースを目標にデザインすることにした。
ちなみに、このキットを買ってから今まではこのようなケースに入れていた。
ちょうどよさそうな100均の弁当箱に入れていた。しかもACアダプタとプローブがまとめて収納できて超便利。
と、すでにそれでいいだろ感が出ているのは否めないが、ボタンが手書きだったりするので人前には出しにくいのも確か(苦笑)インレタとかで完成度を上げるというのもありだが。
今回は、ケースのデザインとドロー系ソフトの練習を兼ねてレーザーカットで作成することにした。
基板を採寸しまくって、とりあえず入るような箱型に仕上げる。デザインはできるだけ純正状態を維持し、不足している情報を背面に刻印することにした。上段には忘れがちなスペックと、モードと動作表を印字し、下段には基板上のピン配置を刻印。スクリーンショットは使う人が多そうなので、シリアル端子だけは外に引き出せるように穴をあけておいた。
追加の機能としては背面に空けてあるスリットとスタンド部品。このスタンドを差し込むことで本体をチルトできるようにした。本体の重心バランスもあったので、とりあえず自立する約35°と約55°程度の2段階をスタンドを差し込む向きで変えられるようにした。
形状はいろいろ悩んだが、付属のネジの長さにも限界があるので、キット付属のフロント、リアパネルは使わない方向でいくことに。1.6mmくらいの基板の代わりに3mmの合板を使うので、フロントパネル側はスイッチの飛び出し量がちょっと少なくなる。左上のスライドスイッチについては爪で動かす感じになってしまったのがちょっと心残りだが、操作できないわけではないのでよしとした。
ちなみに背面スタンドを差し替えるとこんな感じ。立てたとき(約55°)
寝かせたとき(約35°)
実際に35°で使うときはこんなイメージ。
販売時期によって基板構造違いが2種あるようだが、基本的なレイアウトは同じなので大丈夫かな。。ちなみにこれは現行モデル。
以上、意外と実用性と満足度は高いものができた。ACアダプタとプローブの行き場がないのが問題だが。。。。。
※ケースキット頒布
もし秋月オシロをすでに保有、もしくは購入予定の方でこのケースが欲しいという方がいれば実費で頒布します。
メールで直接連絡いただけるのであれば、送料込500円+寄付は大歓迎(笑)で彫刻、カットした板をお送りします。
組立は接着剤不要。本体付属のネジを使って取り付けるイメージです。
お問い合わせはtoonaokiあっとgmail.comまで遠慮なくどうぞ。
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