レーザー加工で箱モノを作るための予備検討

板材をまっすぐ切るのは意外と難しい。道具次第ではあるが、最終的には切断面を削って調整することになる。

たとえばサイコロのような四面体を作ろうと思うと各辺に多少の余裕を持った状態で切断し、望む寸法になるように切断面を整えるという加工が必要になる。実際にはこの作業が1面×4辺×6面=24面に対して行う必要があるということ。売り物でもやってられない作業である。

最近では100均に行けばそこそこの箱は簡単に手に入るので不満に思うことも少ないが、これが簡単に自宅で好きな寸法で作れたらどうだろう。ちょっとだけどうれしいはず。

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ということで、レーザー加工でさっと箱を作るための方法を見てみた。釘や接着剤を使う方法であれば板を切りだせば終了なので何の面白みもない。

そこで、接着剤なしで箱の形に組み立てることができる方式をいろいろ探した結果、一番使い物になりそうなのがこの方法だった。

「組継ぎ」「フィンガージョイント」

といわれる方法。日本酒を飲む枡の側面に見られるやつだ。

90度に組み合わせる場合は使用する板厚と同じ高さで凸凹にカットし、それぞれを組み合わせることで結合させる方法だ。

こう一言で書いてしまうと、「何だ、ジグザグに切ればそれでいいのか」となってしまうのだが、実際にはそこまで簡単ではない。

とえば、下図のように段ボールをジグザグに切って、切断面を組み合わせてみることにする。

Zigzag.png

これなら簡単に組み合うはずだ。なぜならカッターやはさみでは切り屑が出ない(寸法は変わらない)からだ。これを鋸できれいに切れたとしても、凸凹の間に大きな隙間ができ、きれいに組み合わないことは想像できるだろう。イメージとしては下の図のようになる。

凸面(下図赤矢印)は設計値よりも全体的に細く、短くなるし、凹面(下図青矢印)は全体的に広く、深くなる。このことを考慮すれば、図面上は1本の線で2辺が同時にできることはなく、それぞれが微妙に異なる2つの図形として考える必要がある。

Zigzag2.png

当然、隙間があってもいいという場合はこの限りではないが、この組み合わせによる摩擦を利用して、接着材や釘を使わずに済まそうと思うとそれなりの精度が必要になるということだ。

実際にはレーザーの焦点距離もあるので考慮すべきファクターはこれだけでは無いのだが、今回の問題を簡単に図に書くと以下のようになる。

Zigzag0.png

設計上の図面(レーザーカットのGコード)には太さの概念が存在しない(幅は0の線)が、画面上は目視できるある程度の太さで線が存在している。この線の中心をレーザーが通ると、レーザーの持っている半径の分だけ、左右が余計に切断される。(というか燃えてなくなる) このレーザーの幅は材料の種類、板の厚みやカットの回数、レーザーの強さによって変化する。

こんなことになってくると、もう経験値でしかない。しょうがないので片っ端から作ってみる。0~2mmまで。

IMG_20160326_192854.jpg

たものを組み合わせてみると、境界線は0.125mm辺りにあるらしい。それ以下だと緩々で、それ以上はハマらない。こんな感じ。

今後はこの条件や材質も記録していかなくてはいけない。

結構大変そう。。。。。

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