火を起こすということについて。

最近はめっきりやらなくなってしまったが、アウトドアが好きだ。35年のうち、アウトドア歴20年、インドア歴20年で(幼少期を含めるかどうかは親次第だが)その間の10年がモバイル好きのアウトドア人間にアウトドア好きのモバイラーへの移行期という感じ。

今ならどこでもネットが見れるので、スマホがあればいいやという感じにもならなくはないが、キャンプ場でノートを広げてソースコードを書くという行為は今考えれば全くの変態行為だ。でも、環境が変わることで頭がすっきりしていたのも事実。今でいうスタバでMacbookという感じが近いか。

そんな感じで今となっては単なるインドアオタクに成り下がっているが、アウトドアガジェットへのきょうみが薄れたわけでもないので、何かと言い訳をしながらせっせこと色んな物を買い集めている。

そこで、今回は火をつける道具について個人的な考えを書いてみることにした。

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昨今ではいろんな方法で火をつける方法が編み出されている。中には、手元にある道具をうまく使ったものや、いかなる環境でも火をつけるために工夫されたものなど言い出したらキリが無いほどある。

生きることの全ては火をつけるということができないと始まらない。水の煮沸消毒も出来なければ食料の加熱調理も出来ない。ガスボンベがあってもガスコンロがなくては使えないし、マッチがあっても濡れていては使えない。普通の生活をしていれば、コンビニに駆け込めばライターがあるし、隣でタバコを吸っている人にライターを借りれば火が手に入る。でも、周りに自分一人しかいない、コンビニには到底行けるような状況ではないとなったらどうするか。

火を起こすという行為は簡単に見えて実は非常に難しい。今までにやったことがなければ、ライターがあったとしても環境が相当良くなければ簡単には火を起こすことが出来ないものだ。何かあった時のために火を起こすという行為を一度は経験しておいて欲しい。

まず、身近にある火をつける道具としてライター、マッチがあるが、この2つには致命的な欠点がある。ライターの着火はフリント(発火石)や、電子ライター(圧電素子)に左右され、マッチは水に弱いという点だ。ライターは普段、容易に着火できるように発火のための構造が複雑になっているのだが、ここが問題だ。フリント式は発火石とヤスリが擦れて火花が出るという構造を回転させることで容易に繰り返すことができる構造だが、逆に言えば、フリントがずれたり、残り少なくなるとうまく着火しなくなる。こうなればガスが残っていたとしてもお手上げだ。だったら電子式なら問題無いだろうと思われるが、電子式も気圧や温度の低下に弱い。富士山の山頂は電子式ライターは使えないなんてのも普通なら知らないことだ。山に登るなら電子ライターは避けたほうがいい。

マッチの場合は言うまでもないが、普通の紙マッチや棒マッチは濡れていると使えない。防水マッチなんてものもあるが、マッチの表面を撥水させているだけなのでマッチが無くなったら終わりである。限られた回数しか着火できるチャンスがない道具に命を預けるなんてゴメンだ。となると、ポケットに入る大きさで持ち運びができる着火装置は普通の人からみれば全てダメということになってしまう。

じゃあタバコも吸わない、墓参りも行かないという人は何を使うかということになるし、もし災害などに巻き込まれた時にはどうするかということだ。運良くライター・マッチがあれば儲けもの。だけど、数年前にしまったものが使える保証もない。そんな時に使える道具がこれ。

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まいぎり式火おこし器。冗談です。お子さんがいれば楽しめそうですが。

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こっちが本命。ファイヤースターター。本体の部分がマグネシウムの塊で、削って粉を落とし、側面についている火打ち石で火花を起こしてマグネシウムに火をつけるというもの。削る、こするという手順を踏むだけで誰にでも火をつけることができる。タダの金属の塊なので、押し入れに何年しまっておいても使えるし経年劣化もない。これを一個どこかに忍ばせておけばいざというとこに役に立つ。マグネシウムも削るので徐々に小さくはなるが、多分無くさなければ一生使える。

最近だと喫煙者の中では使っている人も多い電子式の着火装置もある。

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昔でいう車のシガーライターだ。子供の頃に興味本位で触って親指を火傷した記憶しかないが、アレのUSB充電版だ。これも確かに便利だし、燃料がUSB充電というのも良い。充電電池が入っているので濡れて良いわけではないが、誰でも簡単に火がつけられる。

こういう観点で言うと、最近アウトドアを始めたばかりで炭に火をつけることが出来ない人が多い気がする。確かに難しい。コツを掴むまでに時間がかかるものだ。炭に付いている着火剤の使い方すらわかってない人もいる。新聞紙でつけると灰が出るのでBBQの時にはあまりおすすめできないが、簡単に付けたいなら以下の様な道具が便利。

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まずは王道、ガスバーナー。カセットボンベに取り付けるとそのままバーナーになるという代物。これは便利だ。買う理由がなければ料理のお供にしても良い。牛肉を軽く炙ったり、クリームブリュレのカラメルを焦がすなんてことにも使えるので。ただ、炭に火をつけるためだけのために持って行くには邪魔なレベルだし、カセットボンベを持って行くくらいならコンロも持って行けよって空気になる。

原始的な装置でいえばこれ。

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名前はまだない。一般的に火おこし器と呼ばれている代物。買うならこれみたいに畳めるタイプが便利。何がすごいってこの火おこし器、穴の空いたただの板の組み合わせである。でも、上に炭を突っ込んで下に着火剤を置くだけで馬鹿みたいに火がつく。炭に火をつけなれた人ですらこれを使ったほうが楽なんじゃないかというレベル。中で気流が起こることで火が回りやすくなるらしい。

この手の道具として使えて、しかもアウトドアモバイラーにうってつけの商品を最後に紹介しておく。

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BioLite、これもすごい。熱電発電を使って、火を起こして発電もしてしまおうという商品だ。筒の中で火を起こすと、USB充電できるというのが本来の使い方なのだが、内部に発電した電気でファンを回すという機能がついており着火装置としても使える。財力があって、コンセントが有るオートキャンプ場なんか嫌いだという人にはお薦め。ただ、出力電流がちょっと弱いのでタブレットなどの充電は厳しいかも。

最後に究極の手段として、自力で火をつけるという方法もある。映画でよく見る虫眼鏡を使った方法や懐中電灯を使った方法など。正直、虫眼鏡や懐中電灯を持っていれば火をつける道具も持っていそうなのでここでは割愛するが、乾電池とスチールウール、ガムの包み紙を使った方法はかなり有効だ。ネット上にやり方が載っているので一度見ておいて欲しい。電池くらいはどこかにあるはずだ。乾電池の電気で金属をショートさせて火をつけるという方法は、乾電池でなくても最悪モバイルバッテリーやスマホでも使える。ただ、乾電池と異なり、電子回路が入った電源を使うと電源そのものが壊れたり発火したりする可能性もあるので要注意。

以上、こんな感じで実用的な着火装置について紹介してみた。ガスや金属、電気などいろんなエネルギーを利用して火を起こすことができるが、どの方法も知らなければ思いつかないものばかり。災害に備えて常日頃から準備や練習をしておいて欲しい。

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