普通のオーディオ環境とは

このブログで最近頒布しているオーディオサーバーキットに意外と需要があることにびっくりしているのと、いろんな方との交流を通して勉強させてもらうという当初の目的が叶ったりで充実した生活を送れている。

正直、こんなものを頒布している本人が信号処理やDAWの知識はあるものの、そこまでオーディオ魂に火がついてないこともあり多少の温度差があるのはご愛嬌ということで。でも、音楽がある生活が楽しいことはわかってるし、まだ知らない人には知ってほしい、この気持ちは一緒だ。そんな私の環境についての話と最近ちょっとびっくりしたこと。

極上の高音質を楽しむ PC&ネットワークオーディオ超入門ガイド 極上の高音質を楽しむ PC&ネットワークオーディオ超入門ガイド
藤本 健,大坪 知樹,野村 ケンジ

ソーテック社
売り上げランキング : 390321

Amazonで詳しく見る

我が家には超高級なオーディオ機器が存在しない(正確にいうと一般人には不要な機器は無駄にある)。これは、エンジニアとしてのポリシーなのかもしれないが、リスニング環境そのものが改善されない限りそれらの機器は宝の持ち腐れになるという考え方から。防音されたオーディオ部屋や余るほど金があれば欲しいものを買っているだろうし、いろいろ比べてみたいとも思ってる。また、個人的な考え方として、一つのことを追求するよりもさまざまな機能を使って可能性を感じたりするほうが個人的には楽しいというのもあるので、あまり環境を揃えることも意識しないし、面白いと思えばパッと買って導入してしまうことも多い。だから昨今のハイレゾブームについてもオーディオ界にとってはここ数年での大きな節目になるのは間違いないと思っているし、衰退しかけている市場に活気が戻ってくれればそれはそれでうれしいと思っている。CDという時代に取り残された置いてけぼりメディア市場を除いて。

僕はCD音質以上の音源にはまだ金額に見合う付加価値を見いだせていない。それは高音質のデータに対して追加でお金を払う必要があるのかということだ。制作現場からしてみれば、音楽はテレビの超解像のようなアップコンバートをしなくても充分な音質で音源を制作しているし、CDはその音源を仕方なくダウンサンプリングしているだけだ。アップコンバートのデータに付加価値があるとは思ってないし、そういうことは自分の機材でやればいいことだと思う。こんな状況下でハイレゾ音源だから2000円です、なんて商売をやっているようでは市場が広がるはずがない。PS3のような再生機能付き機器の普及やアダルトコンテンツのような、機器の保有率を一気に引き上げられるような隠し玉がある業界なら別だと思うが・・・僕のような感覚の人間なら、とりあえずはCDの音質が最大限に引き出せる機材があればそれでいいっと考えるのが普通だと思う。こんな感じなので、僕はたぶんずっとカジュアルユーザーのままだ。

そんなポリシーというかこだわりがある人間のリビング環境をここで晒す(実験環境ではなく、実環境)が、音質的な観点のこだわりが皆無なのが分かるはず。カッコ書きがメインの機能

BRAVIA(TV+Display) + PS3(BD/DLNA client)+ Nexus Player(Streaming/App/DLNA client) + mac mini(PC)+ PTV3000(Miracast) + Volumio(Music Client) → Edirol(現Roland)MA-20D(monitor speaker)

他にもタブレットやノートなどデバイスはいろいろあるが、テレビ周りの据え置き機材はこんなもの。ある意味全方位体制ではある。今回はオーディオ話なのでこの中でもオーディオに絡む大事なとこ。スピーカー。

最近は液晶テレビも音質に力を入れたものがラインアップされているが、やはり致命的なのは映像を伴うコンテンツには使えても、オーディオのみの場合は液晶そのものが無駄になるということ。スピーカーのみを拝借させてくれればスピーカなんて置かなくても済むのにというのが正直なところだ。

ということで、音の出力はすべてまとめてしまうという意味でテレビ前にはモニタースピーカーを置くことにした。でも、これをそのために買ったかといわれればNoで、DAWに使っていたものを流用したというのが大きい。この手のモニタースピーカーはアナログ、デジタルの2系統を直接入力することができ、アンプやセレクターを別途買わなくても何とかなってしまうところがいい。その代わりといってはなんだが、味付けのない素の音がするので臨場感やぬくもりを感じたい人には物足りないかもしれない。現在市販されているもので同レベルのものだとこんな感じ。というかOEMじゃないかと思うくらい同じだ。

BEHRINGER MS40 BEHRINGER MS40

BEHRINGER
売り上げランキング : 8763

Amazonで詳しく見る

まぁ、昔でいうコンポが余っている人はコンポをつないでしまってもそれなりの環境にはなると思うんだけど、電源と音量管理が面倒なんだよね。リビングはこんな感じとして、別の部屋には小さいBRAVIAと捨てるに捨てられない謎のDVD再生機能付きコンポが転がっているので、こっちにもVolumio端末を一台つないでDLNA+音楽環境を構築してある。これだけで、NASのメディアは大体再生できるし、音楽もAirPlay出来るので誰でも使える&スマホが便利という感じ。

自分の家はネットワークや機材含め完全なGeek環境だというのはわかっている。なので、今回は改めて”今から始める一般人の考える音楽環境とは”という観点で見てみることにした。4月という新生活を始める人たちにも参考にしてもらいたいと思う。まずは何もないところから音楽を聴こうと思ったら自分ならどうするかということ。

1. CDを買い(借り)に行く。Amazonで物理メディアを買う

2. iTunesでデータを買う

3. Amazon Musicでデータを買う

4. Radiko(らじるらじる、ネットラジオ含む)を聴く

5. SpotifyやPlaystation Musicなどの定額ストリーミングサービスを使う

シェアまで考慮するとこんな感じの順番だろうな。昔ながらの方法が1番。あとはリテラシーが高くなればなるほど選択肢として出てくる感じだ。でもこの順には0番が隠れていて、若い人だったら”0.Youtubeで聞く”という選択がある。まぁでもこれは自分のものになるわけではないという大前提があるので却下。そういう人はYoutubeを見れいればそれでいい。僕はどちらかというと洋楽派なので、ストリーミング系でいうと最近はSoundCloudPartyCloudが面白いと思う。4.5はストリーミングサービスを知らないとそもそも気づかないかもしれない。Amazon Musicですら普段目に入っていてもどういうサービス化知らない人は多そう。

Radikoやネットラジオは聞きたいものが聞けるわけではないので音楽を聴くという観点からは外れているかもしれない。でも、たぶん僕が一人暮らしを始めて、身の回りをそろえるとかいろいろ考え始めたときに早々に欲しくなるのは無音生活にならないようにするテレビか上記のような音楽再生環境だと思う。で、どれで音楽を手に入れるにしても今の人は”じゃあコンポを買いに行こう”とはならなくて、ノートPCがあればこれでいいやとなるだろうし、ドッキングステーション付のウォークマンを買う人、スマホで済ませる人、スマホ用のスピーカーを買う人。ちょっと考えただけでもいろんなバリエーションがある。最近は選択肢も多いし。例えばこんな目覚まし付なんて狙ったような機種もある。

SONY ウォークマン用ドックスピーカー NWC11 ブラック RDP-NWC11/B SONY ウォークマン用ドックスピーカー NWC11 ブラック RDP-NWC11/B
Not Machine Specific

ソニー
売り上げランキング : 20818

Amazonで詳しく見る

まぁ、ヘッドホンも流行りなので通勤などの外出まで考えればワイヤレスという選択もあるだろうけど、一人暮らしでヘッドホンで引きこもるというのもちょっと悲しい。

ソニー ワイヤレスステレオヘッドセット ブラック MDR-1ABT/B ソニー ワイヤレスステレオヘッドセット ブラック MDR-1ABT/B

ソニー
売り上げランキング : 45161

Amazonで詳しく見る

そんなことを思いながら今の自分ができることは何かと考えていたのだけど、やはり音楽を聴くのはこういう環境だというイメージを伝えることだと思ったのだ。自分でヘッドホンがいい、Bluetoothスピーカーがいいと思える人は自分に考えがある人なので欲しいものを買えばいい。でも、こういうことができるということを分かってもらうためには、その状況をイメージで伝える必要があるということ。結局はプロモーションということになってしまうのだが、たとえばVolumioキットのようなものをプロモーションするためにはどうしたらいいのか。ソニーなんかのサイトを見ても設置例にはどう考えても手が届く感じがしない非現実感しかない。いろいろ悩んだ結果、家の中に置いてある一枚の写真でそれを表現してみることにした。まぁお遊びと言ったらお遊びなのだが、もしこの写真をみて音楽に興味を持ってくれる人がいたらいいなということで。

まずはVolumioキットを使うために必要なものを揃えるところから。あえて家にあるものは使わず、Amazonで気軽に買えるものから選定することにした。いろいろ見ている中で、できるだけ安く、それっぽく、かつ飽きっぽくならなさそうなものを選んでいたらこんなのがあった。ちなみにブラック版もある。値段は1900円と激安。3W+3W+6Wで12Wらしい。こんなものと並べれば音質は別にしてコンポっぽく使えるかなととりあえず買ってみることにした。

ELECOM 木のスピーカー 12W 2.1ch チェリーウッド MS-W02WCH ELECOM 木のスピーカー 12W 2.1ch チェリーウッド MS-W02WCH
Not Machine Specific

エレコム
売り上げランキング : 3422

Amazonで詳しく見る

ELECOM 木のスピーカー 12W 2.1ch ブラック MS-W02WBK ELECOM 木のスピーカー 12W 2.1ch ブラック MS-W02WBK
Not Machine Specific

エレコム
売り上げランキング : 7461

Amazonで詳しく見る

先日、それが届いて箱だけ開けてみたのだが何がすごいってコストパフォーマンスだ。これだけの材料をこんな状態まで組み立てて、かつ1800円で売っても利益が取れるってどういう商売だよって思ってしまった。この価格帯は普通なら価格相応の安っぽさとの戦いだ。如何にプラケースっぽく見えないような塗装をするか。重量感が出るようにするかなんてことで悩んでるのに、エレコム(とはいっても買い物だろうが)のこの商品にはそのあたりの努力が見えない。というか低コスト化のしわ寄せのすべてを組立人件費に持っていってる感じ。1台買うごとにどこかの国の内職マダムがダメージ受けてるようだとちょっと困るのだが、正直1800円の商品には見えない。電源も内蔵でコンセントに刺すだけなので入門としてもインテリアとしてもよさそうな感じ(ELECOMロゴがなければ・・・嘘です)。暇ができたらとりあえずこいつで写真でも撮ってみようと思う。

コメント

タイトルとURLをコピーしました