とりあえずそれっぽい病名が判明した。

人生33年間、これといった病気になることもなく平和に過ごしてきたのだが、今年に入ってから慢性的な体調不良に悩まされ、9月には、ついに検査入院するはめになった。結局はっきりとした原因は見つかっておらず、モヤモヤとした日々を過ごしている。しかし先日、とうとう希望の光が、、、とは言っても治ったわけではないのだが。同じような症状に悩む人も多いようなので少しでも希望の光になれば。たまにはエンジニアリングじゃなくてもいいよね。

機能性ディスペプシア―日本人に適した診療を求めて 機能性ディスペプシア―日本人に適した診療を求めて
荒川 哲男,富永 和作

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1.経緯と症状

 ことの発端はなんの変哲もないある日の夕食時。外にご飯でも食べに行こうと焼肉屋を選び、空気満々で出かけたのだが。。。席につきメニューを注文、サラダを目の前に箸を取った時だった。急に不快感が襲う。吐き気。まだ何も食べていないのに満腹感が襲う。あの食べ過ぎた時の不快感だ。トイレに駆け込むが戻すわけでもなく、席とトイレをただ行ったり来たり。妻も早々に食事を切り上げ帰宅した。申し訳ないとは思っても吐き気になる原因に全く心当たりがない。家に帰ってしばらく横になっていると落ち着いたので、まぁこういう日もあるか程度に思っていた。

 それからというもの、数週間に1回、数日に1回と同様の症状が不定期に襲ってくる。いろいろ疑ってみたが、食べ物に原因があるわけでもなく、ライフサイクルに原因があるわけでもない。とにかく食べてもいないのに満腹感と吐き気が襲ってくる。数ヶ月は夕食前だけにこんな症状が続いていたのだが。。。とにかくこの症状にイラっとくるのは、周りに「今日は大丈夫?」と聞かれるその時は全然平気なのだが、いざ食事を目の前にした瞬間に症状が出ること。周りに迷惑がかかるし、なんか申し訳ない気持ちで一杯になる。次の日も実際には気持ち悪くも何ともないのに、「今日は大丈夫なのか?」なんて自分でも不安になってくる。

まわりは最初、普通に消化器系を疑っていろいろ気を使ってくれるのだが、そうなると食事も当たり障りのない消化に良さそうなものが増え、自分の食べたいと思う物が食べられなくなる。暴飲暴食、偏食を疑われてもしょうがないような生活をしているほうも悪いのだが、食べたいものが食べられないのに治る気配もないという悪循環が続くことになる。

夏休み明けには、とうとう歩けないほどの吐き気が襲うようになり毎日の生活がつらくなってきた。特に吐き気だ。この症状が何をきっかけに発生していたのかはわからないのだが、僕の場合は勤務後の帰宅時がいちばん辛かった。駅まで歩いている途中で気持ち悪くなってくる、ホームで電車を待つ間に吐き気が強くなり、電車が来ても乗ろうか乗るまいか悩むようになる。乗ったところで吐き気が収まるわけでもないので次の駅で降りようなんて思う。こんな状態が1~2時間続く。まぁこの時間を乗り越えてしまえば多少は食べることもできるようになるし、吐き気も収まってくる。こんな状態に耐えかねて医者を受診した。

2.結果

 自分の中では結構な大病を覚悟していたのだが、意外や意外、普通の検査では異常なしの診断。とはいってもその普通の検査で何も原因が見当たらないので、医者では整腸剤や、胃薬、吐き気止めなどを処方される。でも症状は一向に収まる様子はない。僕の場合は生まれてから病院にかかることもほとんどなかったのでこれを機にいろんな部分を検査してみようと思い、血液検査、CT、レントゲン、胃カメラ、大腸検査を一通りやったのだが、今回の症状に当てはまるような所見は見つからなかった。

 そんなこんなで1か月が経ち、いつものように「様子を見ますか」って言われるのを覚悟で通院していたある日、たまたま違う医者に診療してもらったところ、ある病気の可能性を指摘された。

医者「機能性ディスペプシアじゃね?(F.D.)」

なんじゃそれ。何も見つかってないのに病気ってどういうこっちゃねん。と思ってたら、なんのこっちゃない。昔でいう慢性胃炎の一種らしい。

「機能性ディスペプシア(FD :functional- dyspepsia)とは、胃の痛みや胃もたれなどのさまざまな症状が慢性的に続いているにもかかわらず、内視鏡検査などを行っても、胃潰瘍・十二指腸潰瘍や胃がんなどのような異常がみつからない病気です。生命にかかわる病気ではありませんが、つらい症状により、患者さんの生活の質を大きく低下させてしまう病気です。(引用:アステラス製薬)」

なおかつ、この病気と判断を下せるのに必要な条件が、

「この薬を厳密に使用するには、まず胃カメラの検査を行ない、胃潰瘍や慢性胃炎、逆流性食道炎すらないことを確認し、そうした病名を中止した上で、機能性ディスペプシアの病名のみを残し、他の胃酸を抑える薬や胃薬を全て中止して、アコファイドのみを処方しなければならない。(引用:六号通り診療所所長のブログ)

ようは検査で消化器系に異常がない場合のみに下せる診断結果ということだ。これって結構ハードルが高い。僕も実際には検査が一つ終わるごとに「しばらく様子を見ようかな」と思ったくらいいろいろとストレスだった。医者には検査のたびに「いたって健康です。何も悪いところはない」と言われ、心の中では次の検査で「どんな病気でもいいから原因が見つかってほしい。病気であってほしい」とさえ思うようになる。

3.その後

結局機能性ディスペプシア用の「アコファイド」を処方され経過観察中。この薬、症状はましになっている気はするが、症状がきれいに治まるというものではなさそう。ただ、軽い気持ちで病院に行って処方される胃薬、吐き気止めよりは効果があるような気もする。しばらく様子を見ようと思う。

4.まとめ

この症状のおかげでアルコールを摂取しない、ジャンクを避ける、暴飲暴食をしないという食生活が続いている。この食生活の改善によって症状が緩和されているだけな可能性も否めないが、健康って大事。ご飯をおいしく食べれることは当たり前のようで実はとても幸せだということだ。

もし、同様の症状に悩まされている人がいたら、病院を転々と変えるよりも医者に直球で聞いてみたほうが近道できるかもしれない。

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