HDDインダッシュナビにYahoo!カーナビアプリで勝負を挑んでみた結果、、、(その2)

前回、とりあえずナビアプリの入れ物となるスマホ、タブレット本体と通信方法を選んだので、今回は車載に関する経験談と所感を。PNDと比較して有利な点、不利な点はどこなのか・・

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本体の選定と通信方法についてはここを参照。

以下続き。

5. 取り付け

 意外と面倒なのがこの取り付け。すぐ外れたり、充電ケーブルが邪魔になったりと運転中にいらいらすること間違いなし。ということで、ここでも選定時に重要な項目と、おすすめの方法について記載する。

a. フロントガラスとダッシュボードの間隔を確認せよ。意外と狭く、タブレットは厳しいクルマも多い。(視界の妨げにならないように注意)

b. 簡単に取り付けられると謳う製品は必ず簡単に外れる。付け外しよりも強度と剛性を重視せよ。

c.吸盤タイプは支えられる重さに限界がある。スマホ程度なら問題ないが、タブレットは何らかの方法で確実に固定しろ。

d.1000円以下の商品は実物を見て納得してから買え。ネットの写真で想像するより確実にクオリティーは低く、銭失いの可能性大。

e.スマホ、タブレットの特定機種専用品ではなく、挟める大きさをちゃんと確認した上で汎用機種を買え。しばらくは買い替えなくて済む。

こんな感じだ。固定する場所について思いつくのは、フロントガラスに吸盤で吸着し吊り下げる、ダッシュボード上に吸盤か両面で固定、エアコンのルーバーに止める、ドリンクホルダーに立てる。こんなもんか。正直車の運転の安全性を左右する問題のためこうしろとは言いにくいのだが、音声案内を信じてほとんど画面を見ないというのであればドリンクホルダー設置タイプが付け外しが楽、コードの取り回しも楽なのかも。

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でも、運転中に飲むであろうペットボトルやスタバのカップを置く場所がなくなるという致命的な欠点もあるので次に安定する場所といえばエアコンのルーバー固定タイプ。これはこれでインダッシュナビの感じになるので取り付けられればおすすめ。だが、コラムシフトのクルマは邪魔になるし、エアコンを使う時期はタブレット直風になるので結露とか暴走とかが心配。って感じ。力をかけるとルーバーが折れるかもしれないので注意。

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最後はオンダッシュってことなんだけど、視界を妨げている気がしたらすぐに使用をやめて欲しい。こんなしょうもないことで人生を棒に振る必要はない。ダッシュボードへは吸盤で張り付けるものがほとんどなんだけど、吸盤を張り付けるダッシュボード上にゴムシールを張るタイプが良い。最近のダッシュボードはシボ加工されており、吸盤だけだと急に剥がれることがあって非常に危ない。また、プラスチックだけでできているようなものは剛性がなく、走行中の振動でタブレットが暴れることに。関節はできるだけ金属製のものをおすすめしたい。

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6. 電源の確保

 次に肝心の電源だ。ここもある程度こだわりを持って選んでほしい。僕的に今更買ってはいけないタイプは100均でも見るこういう格安タイプ。

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スマホであれば充電できないこともないのだが、タブレットなどバッテリ容量が大きい端末は確実に充電できない。また、今回の使い方では常にGPSやWifiを使い続けることになるので電池消費が非常に激しい。充電はできても充電する速度よりも電池を消費する速度の方が早いという現象が起こる。充電器にはある程度のコストをかけて欲しい。

クルマに乗る以上、ほかにもスマホを充電したいなどという需要もあると思うので、ここでは2パターンに分けて紹介する。

a. 家でも使える充電器を買って、クルマに持ち込んで使う(12V→100V変換器、100V→5V変換器)

 初期コストはかかるが、100Vインバータを持ってない人は一台持っておくことをお勧めする。もし地震などの災害時に、最低限の機器がクルマの電源で動く可能性があるからだ(ドライヤーとか湯沸かしポットは厳しいけど)

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 このインバーターと家で使える普通のUSB充電器を組み合わせる方法だ。この場合も電源容量が大きいほうが間違いないのだが、車の中専用にする人もいれば、高性能なものを持ち歩く人もいるのでどちらがいいかは何とも言えない。とりあえず安く済ませたい。家でも使いまわしたいという人はこちら。1台だけならちゃんと充電することが可能。クルマの中に1台あると旅行時なんかもパッとホテルに持ち込める。

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 お金に多少余裕がある人は、僕が先日買ったAnkerの充電器だ。細かいことは省略してもとりあえず充電に困ったことがない。電源容量と価格で比較してお好みなものをどうぞ。1000円以下の充電器と比較しても性能は雲泥の差なのでどれを買っても問題ない。

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b. クルマ専用の大容量充電器を買う(シガーソケット差し込みタイプ)

 従来通り、シガーソケットに刺すタイプのUSB充電器を購入するという選択。当たり外れがあるので何とも言えないが、少なくとも2A以上の出力を持つ充電器を買ってほしい。この方式の欠点は本体サイズがコンパクト→電源容量が小さいということ。少なくともタブレットへの充電が可能であることを謳っていなければ買わないほうがいい。

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ここで電源を確保したとしてちょっとした問題になるのがUSB充電ケーブルの取り回し。一般的なタブレットは端末下側の中央にマイクロUSBコネクタがあるが、タブレット端末を左に90度回した横長状態で使用することになると右側からまっすぐ伸びるコードが非常に邪魔ということになる。そんな時は以下のようなL字型変換アダプタやコードを使用することで本体裏にきれいに取回すことができ、車の中がすっきりする。このコードをクルマ専用とすることで充電ケーブルを忘れることもなくなる。ただし、コネクタの向きに対してコードの出る向きが決まっているので右横か左横に回転させた場合に、コネクタの向きがどっち向きかを確認して買って欲しい。上に向かってコードの生えることがないように。

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7. いろいろ使ってみて感じていること

ここではYahoo!カーナビやNavitimeをはじめとしたオンラインカーナビアプリを比較対象として記載している。

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1.PNDとの差

 まず価格帯として一番のライバルであろうPNDとの差について。まずはユーザーインターフェースに違和感がないこと。PNDはいまだ感圧式タッチパネルだったり、各社の実装方法の違いが随所に感じられる。これはつまり慣れるまでに時間が必要ということであり、直観的に使えるという感じではない。それに対し、Android、iOS上で動くカーナビアプリに関しては普段使っているアプリと動作系が同じなため非常に分かりやすい。停車中に使うことを考えれば文字入力についても何ら違和感を感じないことに優位性を感じる。ちょっと誰かに頼んで操作してもらっても簡単に理解し操作してもらえる。画面もPNDよりは大きい。

 次に地図の情報量を加減できること。PNDの地図は容量に限界があることもあり、一番詳しい地図でもそこまで情報が載っていないことが多いが、アプリの場合はその都度最新の地図情報をクラウドから取得することで、情報密度の調整(駐車場やコンビニなど)が自由自在だ。これは地図の更新という行為そのものが不要であることを意味するし、VICSやラジオなど、今まで特定の装置に頼って取得していた情報をインターネット経由でまとめて取得できるということでもある。海外ではわからないが、日本国内ではいまや電波が入らないような僻地に行くことのほうが少ないので割り切ってしまえばこれでいい。

 ナビアプリのオンライン地図配信が引き起こす唯一の欠点。それは検索やルート設定というナビには必要不可欠な行為がオンラインでないと行えないということ。僕もすでに数度経験したのだが、ルート設定時にその場所で電波が入らないとルート検索そのものができない。都会から田舎へ行く往路は問題なくても、いざ帰ろうと思って自宅までの道のりが検索できないことがあるということだ。これは単純に往路検索時に復路も検索し、キャッシュしておけば解決する問題なのだが、アプリによってはオフラインモードがないアプリもあるので要注意。一度機内モードにして実験しておくことをおすすめする。僕の場合は一度走った道は大体覚えちゃう感じなので来た時の軌跡が残ってればそれでいいってのもあるけど。

 今回Yahoo!カーナビを例に出したのはVICSによる渋滞情報や駐車場の空車情報が無料で使えるということ。これはPNDに対して大きな優位点。渋滞情報は光ビーコンのものやFM放送波を利用したもの、ネット経由のものがあるが、通信方法をネット一本に絞ることで余計な受信機や費用が掛からないというのが大きな利点。

2.インダッシュカーナビとの差

 インダッシュカーナビのディスプレイとほぼ同等の大きさの7インチタブレットを使用すればほとんど違和感がない。カーナビは通常ナビゲーション、音楽再生、動画、テレビなど複数の役目を果たしているが、この中の画面を占有するナビ機能だけをタブレットに移行することでエンタメとナビを同時に利用することができるようになる。

 処理速度や検索速度についても、アプリはクラウドのリソースを使用するため応答が早く、検索時間についてもナビアプリ<インダッシュ<PNDという印象。検索結果についてもPNDは定型文のように毎回同じ答えが返ってくるのに対し、インダッシュ、ナビアプリは渋滞を考慮したうえで、それなりに工夫した道程を返してくる。ここで他のナビと大きく違うと感じるのはYahoo!カーナビなどのナビアプリだ。検索条件の絞り込みによる問題だとは思うが、ナビアプリは通常なら必ず高速を使うルートでも時間さえ短縮できれば積極的に一般道を通るルートを進めてくる。インダッシュなんかだと、おすすめ、高速優先、一般優先なんて選択肢が出てくるが、おすすめはほぼ高速優先だ。Yahoo!カーナビだとおすすめが一般優先になっていることが多いと感じる。また、うちのインダッシュナビが変なのかもしれないが、出発前の段階でナビアプリは必ず予想時間を短く返してくるし、実際にその時刻よりも確実に早く到着している。走行中の予想到着時刻にもほとんどブレがない。

 これはアプリによるのであまり言及すべきではないのかもしれないが、ナビアプリ全般において感じているデメリット。

1.音声案内が遅れがち(最終の案内は直前過ぎて間に合っていない時がある)

2.トンネル直後の分岐などは圏外→圏内→地図ロードが間に合わず、音声案内が遅れることがある。

3.圏外だとルート検索できないので山の中から帰れなくなるかも

4.乗り降りの際の電源管理に意識を削がれる(エンジンかけても自動でON/OFFされないため)

5.立ち寄り地設定などインダッシュでは当然のようにある機能がなかったりする。(不要な人には不要)

6.観光地ガイドなんかは内蔵してないのでブラウザで調べる必要がある(むしろその方がいいかも)

こんなところか。もうシステム上の問題という感じでナビそのものに対する不満はほとんどないかも。

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8.パケット使用量

 皆が気になるパケット使用量について。これについてはGooglemapなど地図アプリによっても消費の仕方が大きく違う感じ。Googlemapに関しては地図がいつも通り詳しい画像な分、パケット使用量は多め(数十MB~数百MB)な印象だが、Yahoo!カーナビは表示さえる地図が線画で見やすくシンプルなだけあって、200km程の工程をナビさせても数十MBくらいで収まっており、思ったよりも少なくて済む。

 パケット使用量の上限が1日100MBのMVNOだとしてもぎりぎり収まる感じだし、IIJmioのようにLTEが月間2GBも使えれば、20日間は同様のルート検索をしても問題なさそう。週末ドライバーならどう考えてもパケットが有り余る感じなので、旅行先での調べものなんかにも利用できる。

9. まとめ

 今回、初めてナビアプリを使ったような体で書いているが、実際には免許取得時に流行っていたPDA時代(Windows mobile)からナビアプリが出るたびに同じようなことをして15年が経つ。ある時はPSPを使い、ある時はLibrettoを使い車載ナビとして使ってみたこともあた。今考えれば大人しく30万近くするナビを買った人たちが勝者だったのだが、今は状況が違う。出費がほぼ0で人によっては必要十分な環境が手に入れられる可能性がある。常時接続の通信環境というのは偉大で、昔はメールを送るのが精一杯だった時代から、今では動画さえ見なければ何でもありの状況が簡単に手に入る。ユーザーの立場からすればパケットは限界まで使ってナンボの世界。毎月言われるがままに定額料金を払うくらいならこれくらいの使い方をした方がいい。

カーナビアプリをいろいろ比較してきたが、今回のYahoo!カーナビのようにVICS対応のナビゲーションが無料で使えるということはカーナビメーカにとっても脅威の存在であることは間違いないが、アプリを見ていてもYahoo!がオプションの機能を有料で提供するなんて可能性も十分あり得ると感じた。逆にユーザーの移動速度や目的地などを収集し、ビッグデータとして分析していくという当然の流れもあるはず。また各ナビアプリメーカーも徒歩や自転車向けなど、車載ナビにはない領域で勝負していて、今後もこの業界からは目が離せない。

コメント

  1. s より:

    Yahooカーナビ、イイですね。
    先日ナビ無しのクルマを買いまして、ナビ屋さんにてPNDを取り付けてもらったんですが、ナビ屋さんに行くときに初めてYahooカーナビを使ってみました。
    ルートの的確さ、音声案内のタイミング、オートリルートの早さ、そして何と言っても目的地検索のスムーズさ。
    メインで使ってるクルマには7年ほど前のHDDインダッシュナビが付いてますが、画面のサイズ以外は何も見劣りするところがありませんでした。いわんやPNDをや、、、
    取り付けたPNDはバックモニター専用機になってしまう予感です〜(T . T)

  2. toonaoki より:

    sさん
    そんな感じですよね。
    PNDもタッチパネルの感度と応答速度がもう少し快適なら使えるのかもしれないですが、未だにキーボードがあいうえお順の50音のものだったりと日常的に使うスマホとのインターフェースのギャップにちょっと戸惑ってしまう感じがします。
    Yahooカーナビは最近オービス対応もしたようですし、素直にAndroid内蔵のDINが出てくれればナビも音楽アプリも自分な好きなようにできるのにと思っている自分がいます。
    AWAやAppleMusicなどのストリーミングが使えるようになればドライブが更に快適になりそうですね。

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